コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: 文月
|
2004年05月30日(日)16時36分48秒
|
|
|
あびきゃっす機能改善の努力を重ねられていること、感謝致します。
さて、提案といいますか、私が、こうであればいいなという、利用者勝手な要望を1つのべてみます。
コラムについて、実は一点不便を感じています。アップ後の編集などはできなくてもいいのですが、これは創作上に関わることでもあります。「ルビ」と「傍点」の標記だけでもできないでしょうか。
「ルビ」は、実は創作上かなり重要で、たとえば、出雲神話時代や、飛鳥・奈良〜江戸期までをの事を書こうとしたり、あるいは背景とした場合、読めない熟語や漢字は相当数あると思われます。
「若い時代を水主として、回船問屋で働いて来た伝蔵は…」
などの表現をした場合、水主[かこ]と、ルビをカッコ内に入れることも可能ですが、4文字以上の長い熟語や、むしろこの場合は(現在の甲板員、乗組員)と、「主」が熟語に入っていることから、水主を誤解されないためにも、意味を入れたい場合などには煩雑になるばかりか、ルビとしても、読者にカッコ内まで強制的に読ませることになり、非常に読感が悪いのです。
さらに、大国主命[おおくにぬしのみこと] などは絶対に「ダイコクシュメイ」などと、保険会社か何かと間違えて読んでもらいたくないし、
倭文手纏 [しずたまき」
倭文機依 [しずはたごろも]
倭文[しず」 と 倭[しず]
倭文[しどり] と 委文[しどり]
倭音[やまとごえ] と 和音[やまとごえ] と 和音[わおん] と 和音[かずね]
区別したい時がどうしてもあります。また同一作品内ではルビの統一もさせたいものです。これらをその都度カッコ標記するのは煩雑で見た目がかなり悪い。
ルビは読める人には邪魔にならず、読めない人にとっては理解への助けとなり、かつ読感を悪くしないという大きなメリットがあります。
詩においては、特に漢字をきちんと読んで戴くという大前提があります。カッコ表記でルビなどを振ると、詩としての言葉の流れを阻害し、音感を悪くします。
「傍点」は、もちろん強調に使いたいのですが、推理物やショートショートには不可欠に思います。現在の所「傍点」を代用させるものはクォーターコロンでしょうが、これはネットでは会話カッコとしても使われていて紛らわしい。
さて、贅沢ばかりを並べましたが、もし、これらが実現可能であれば、コラム創作上の制約の大きな部分が取り払われますが、いかがでしょう。
タグの取り扱いなど、きっと難しい問題があるのだと思いますが、幾つかを限定してのみ使用でき、かつどこかに凡例を挙げて、それをコピペして使って頂くのはどうでしょう。
投稿者は、必ずエディタかワープロで下書きをすれば、使用部分は作品内を一括して置換できます。ご検討戴ければと思います。
|
|
Re:332 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: はと
|
2004年05月30日(日)18時44分31秒
|
|
|
なるほど、ルビについてはそろそろ対応したほうがよいかもしれません。
W3Cの勧告としては、以下のような仕様があります。
http://www.w3.org/TR/ruby/
つまり、上記の例だと
<ruby>
<rb>倭文手纏</rb>
<rp>しずたまき</rp>
</ruby>
というように記述する方法です。これは簡単な例ですが、もっと難しいことも対応できるよい仕様だと思います。
この仕様をあびきゃっすコラムの内部情報として取り入れるのは可能です。
そうしますと残る問題は、2つです。
1) コラム投稿時のルビ記述方法
2) コラム表示時のルビ表現方法
文月さんの提案は、「あびきゃっす共通の凡例を作ったら」ということでしょうか?
たとえば、『[』で囲むというあびきゃっす共通仕様を決めるということと理解しました。
その場合、W3Cの勧告通りに後で加工することを考えて、
[倭文手纏:しずたまき]
というような記述がそれらしいですかね。(^^;
しかし、コラム表示時の表現は、HTML言語仕様の許す限りになりますので、あまり難しいことはできませんね。「しずたまき」部分を小さな文字にするくらいでしょうか。
|
|
Re:333 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: 文月
|
2004年05月31日(月)10時26分02秒
|
|
|
前向きに考えて戴いてありがとうございます。
ご紹介のサイト、私にはほとんど意味が分かりませんでした(笑)
ですが、英文の中に例として挙げられた、横書きや縦書きの漢字特有のルビや表記が新鮮でした。ネットの仕様をこのように細かいところまで取り決めすることこそ、普遍的な利用のためには重要なことだと思います。
> 1) コラム投稿時のルビ記述方法
これは、ルビを利用する人が記述方法を会得さえすれば、タグを使ってもいいと思いますが、もちろんはとさんがあびきゃっす独自機能として、記述フォーマットを作って頂けるなら、これは利用が簡易になってなお嬉しいです。ただ例として挙げていただいた
[倭文手纏:しずたまき]
このフォーマットでの記述は、元来の表記と合致する場合もありそうです。活字組でも写植でもネット表示でも、日本語の表記は多様なので、なるべく表記の可能性を残しておきたく、たとえば日本語では学術も含め、あり得ないような記述フォーマットだといいと思うのですが―― たとえば、
‖倭文手纏|しずたまき‖
<倭文手纏‖しずたまき>
<倭文手纏/しずたまき>
などでしょうか。
> 2) コラム表示時のルビ表現方法
例の「倭文手纏」などは4文字熟語に対し5音ですからスペースの問題はなさそうですが、たとえば 「詔[みことのり]」 や 「孥[つかさやっこ]」 「桑港[さんふらんしすこ]」 「賭弓還饗[のりゆみのかえりあるじ]」 など、ルビの方がはるかに長い場合は表示はどうなりますでしょう?
また 「目翳[ひ]」 や 「豆油[ご]」 「馬尾[す]」 などのように漢字2文字でありながら1音というのもあります。こういうのは片方に寄ることなくセンターに表記されるのがいいと思います。他にも3文字2音読み 「大辛螺[あき]」 今ぱっと思い出せませんが、4文字2音、3音読みなどもあります。
なにしろ世界一多様な日本語です。なんとかルビ表記を実現させて頂けると嬉しいです。
さらに、コラムページは編集できませんから、アップすれば間違いを直せません。表示がどのようになるかテストページ(プレビュー)があるといいですね。
特に傍点の場合、数を間違えると困りますので、テストページで確かめられるといいと思います。アップ1つ前の確認ページがこれに対応すれば、プレビューになると思います。
|
|
Re:334 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: はと
|
2004年05月31日(月)11時29分28秒
|
|
|
2) コラム表示のルビ表現方法
これについて調べたところ、HTML1.1ではルビ対応しているようです。
ただし、ルビを表記文字の上部に小さく表示するのは、IE 5.0以降のようです。
MacOS Xについているsafari、operaでは、タグ対応はしているものの、「()」付きで出力されました。凡例は、以下の場所がいいです。
http://tohoho.wakusei.ne.jp/html/rub...[Full URL]
ということで、表現のほうはHTMLで問題ないようです。
|
|
Re:335 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: はと
|
2004年05月31日(月)11時50分07秒
|
|
|
1) コラム投稿時のルビ記述方法
記述方法の案として、以下のようなものがあがっています。
(1) 特殊文字による区分
[倭文手纏:しずたまき]
‖倭文手纏|しずたまき‖
<倭文手纏‖しずたまき>
<倭文手纏/しずたまき>
(2) タグ構文
<ruby> <rb>倭文手纏</rb> <rp>(</rp><rt>しずたまき</rt><rp>)</rp> </ruby>
(3) wiki式
&ruby(倭文手纏,しずたまき)
http://www.pukiwiki.org/
(4) MovableType風(blog)
<!R>倭文手纏(しずたまき)
http://www.movabletype.jp/
自然な記述に近いのが(1)です。ただ、自然すぎて文月さんのいわれる通り、普通の記述と重なる危険性がいつもあります。
可用性が高いのは、(2)です。しかし、こんなの覚えられませんよね。(^^;
(3),(4)は、最近のWEB PAGE記述言語として広く知られているソフトウェアで実装されている方式です。ただし、(4)の方法は追加プラグインであることからあまり知られていません。
わたしのオススメは、(3)です。Wiki構文はこの他(ルビ以外)にも汎用性が高く、いろいろと拡張できます。
|
|
Re:336 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: けんた
|
2004年05月31日(月)12時47分10秒
|
|
|
<文月さん
>表現のほうはHTMLで問題ないようです。
投稿時の仕様はローカルルールで何とでもなりますが、表現の方はHTMLの制約上どうにもならない部分があります。
rubyタグにしても、現状で対応しているのはインターネットエクスプローラ5.0以降のみです。
スタイルシートやJavascriptで表現する方法もありますが、これもOSやブラウザに依存します。
あびきゃっすでは原則として古いブラウザやマイナーなOSでも読めるようにしておきたいので、本質的な機能の部分にはそういう技術を使わないようにしています。
この掲示板にしても、一部の機能にJavascriptを使っていますが、javascriptが使えなくても掲示板の読み書きおよび管理は出来るようになっています。
従って
・現状ではすべてのOSやブラウザで表現できる方法はないこと。
・従ってrubyタグなどで表現しても表現した通りに見てもらえる保証はないこと。
・OSやブラウザによって、あるいは閲覧時の条件によって(Javascriptやスタイルシートをオフにしたときなど)テキストそのものが読めなくなるような方法は使えないこと
をご了承ください。
rubyタグの場合、対応していないブラウザは括弧つきで出力されるようなので問題はないのですが、傍点はちょっと難しいかもしれません。rubyタグを使うと未対応ブラウザでは「傍点(丶丶丶)」のようになってしまいます。
(imgとtableを組み合わせてみますか(^^;>はとさん)
|
|
Re:337 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: はと
|
2004年05月31日(月)13時33分54秒
|
|
|
そうですね、傍点はむつかしいですね。(^^;
あと、ruby tagは、一部の携帯電話、もじらなどでも対応しているらしいです。ということで、Operaでもいずれ対応するでしょう。
IEだけ対応なら無視するところですが。(笑)
table組だといくら行間を空けても、周りの文字列と兼ね合いが不自然でした。
imgは、どういう風にすればうまくいくんでしょう?
あと、1+○で、「まるいち」などを表すために、スタイルシートを使う方法もあるらしいです。
|
|
Re:338 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: 文月
|
2004年06月02日(水)08時48分09秒
|
|
|
利用者環境への不公平をなくすというのは、けんたさんのポリシーでしたね。その姿勢は大変立派で、だからこそ信頼性に足るものだと思っています。
見た目や管理を優先するあまり、少数派を始めから排除するかのようなサイト作りは、確かにその少数派にしてみれば、見るに値しないと断じられそうです。実はそのような少数派の中にこそ、大物や本物が割拠していることも理解しています。
その辺を踏まえてさてどうするかは、もちろん私などに提案できることではありませんが、今まで表示できなかったことができるようになれば、ではそれを利用してよりよきものや、どんどん絶滅していく日本語の保護に力を注ぐことへは力を貸せます。
なにしろ言葉は使われなくなると速やかに地上から消えていきます。知らないというより、読めないというだけで使われなくなるのが現代の漢字の宿命です。話し言葉からは失われても、文字文化の中で見かけなくなれば、広辞苑が3分の2の厚さになってしまうのも100年を待たないかも知れません。
事実私は、読めそうもないと思えば、その必用がない限り平易な言葉を用いるか、もしくは漢字変換させずに書いているというのが現状です。せっかく出会えた表現の場を、対応できるならルビという手段を使って、美しい日本語の伝統や格調を守っていきたいのが気持ちです。
いろいろなご苦労はあるはずで、それについては何のお手伝いもできませんが、利用環境が提供されれば、だからこそこうしている、という作品での答えは必ず出します。
まあ、傍点は絶対というほどのものでもないので諦めます(笑)。 「 」や『 』があるのだから、クォーターコロンを会話カッコ代わりに使って欲しくないなあ。
|
|
Re:339 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: はと
|
2004年06月02日(水)09時07分21秒
|
|
|
そうですね、こうしてみるとあびきゃっすは硬派なんですね。(^^;
おかげで美的センスはちょっとあれですが、今後も「利用者環境への公平性」については配慮していきたいと考えてます。
使われない言葉はなくなってしまう、という文月さんのご意見には同意します。
外来語として増えた言葉はそれ以上あるかもしれませんが、熟語ということであれば、ほんとに減っているような気がします。
あと、ルビは、rubyというイギリス英語だと始め知りました。
あびきゃっすコラムへのルビシステム導入につきましては、今後けんたさんと相談して、導入する方向で作業を進めたいと思っています。
いちおう、数ヶ月後のリリースを目標にしますので、いましばらくお待ちください。
ついでにいろいろとコラムの内部形式(XML) の改造を..(^^;
あと、atomとかrdfとかRSS(1.0)とか。
|
|
Re:340 コラムページ:ルビと傍点
|
|
投稿者: 文月
|
2004年06月02日(水)18時40分53秒
|
|
|
ありがとうございます。それは楽しみで嬉しいです。
そう 「ruby」 は英語そのもの、宝石のルビーのことです。日本語では漢文に 「かな」 を振ったことから始まって 「ふりがな」 ということになるわけですが、ルビはふりがなよりはるかに歴史は浅く、活字が発明されてからの呼び名です。
なぜ宝石のルビーなんでしょう。ちょっとお話ししますと――
欧文古活字は通常5号活字で活版を組みました。これに対して 「ルビ」 は7号活字を組み合わせます。7号活字は現在の 5.5ポイント級になります。
イギリスでは活字級数を宝石名で呼ぶ習慣がありますが、等級を数字でなく宝石などの名称に置き換えるのは 「空海山川(くうかいさんせん)」 などと同じく、作業の道具や材に親しむ心理からです。もちろん鉛でできた活字は宝石ほどに貴重でもありました。
6.5 ポイント エメラルド
5.5 ポイント ルビー
5 ポイント パール
4.5 ポイント ダイヤモンド
ルビはルビーで組むから 「ルビ」 と呼ばれるようになったわけです。従って印刷に関して使える言葉で、手書き文字に振るのは 「ルビ」 ではなく 「ふりがな」 ということになります。
あっと、ついでに――
日本では等級を表すために 「松竹梅」 を、寿司屋などで値段の高い順として勝手な順位をつけられていますが、元々は3つとも中国宋時代の水墨画の主要題材です。それぞれ同じように寒に耐えるので 「歳寒三友」 とも呼ばれ、慶物として同等のものです。つまり同等の良きものにあえて区別をつける時に用いられます。「金銀胴メダル」 のような等級とは違うということ。
その点、清酒 「松竹梅」 は歳寒三友としての意味合いからきちんとネーミングされていますね。
「空海山川」 は、文字通り大きさから来る順位なのですが、これを使う人は絶無となりました。辞書にも載らなくなっています。
かろうじて合い言葉などに残りましたが 「互いに空海山川の明かなるを得んと、熾烈な努力を続ける」 というような表現はできなくなったということになります。
ルビが使用できるようになれば、私は絶滅語を復活させるつもりです。
|
|
Re:341 ヨコヨコですが・・
|
|
投稿者: りょにりょに
|
2004年06月02日(水)23時38分07秒
|
|
|
ルビの語源、すてきですね。
|
|